LOMO LC-Aについて
ロシアが日本のコシナのCX-2を参考に(真似て)作ったカメラ。
日本でトイカメラという表現で紹介されるのを見るたびに違和感を覚えます。
コンパクトで自動で撮れるカメラを作ろうとしたロシアの大衆カメラという成り立ちからすると、
オモチャカメラというのは変で、ロシアが作った大真面目なコンパクトカメラなんですね。
要は、レンズの性能が低く、自動露出(AE)の精度が低く、部品精度が低い(壊れやすい)、
という点が"トイ"と呼ばれる所以なのだろうと思います。
各バージョン
1984年~1986年 キリル文字バージョン
1986年~1994年 ローマ字バージョン
あわせて、いわゆる、ブラックロモ(MADE IN USSR)
LC-Aのオリジナルモデル
1991年(ソビエト崩壊) 「ロモグラフィック・ソサエティー」設立
この頃より、品質がひどく悪化してる模様。
経済の混乱で、数年後に生産終了。
1995~2005年4月 ウィーンバージョン(いわゆるロモ蔵、再生産モデル)
当然、Made in RUSSIA
ワインダー接点が省略されたほか、内部が簡素化された。
2006年~ LC-A+ 中国製のリプロダクト
当初はレンズはロシアから供給されてましたが、
2007年にはレンズも中国製になった。
その後僅かにロシアから供給されるものはLC-A+RLとなり若干値上がりしました。
また、Ref LOMO LC-A(リフロモ)という、生産段階の不良や出荷後に初期不良として
戻ってきて工場に残っていた物の再生品も販売されましたね。
各バージョンの写り(レンズ)や作り(ボディ)の違いはいろいろ言われていますが、
私の知る限り、かなり初期のモノはファインダーの見え具合が良いです。
またオリジナル、初期のウィーンバージョンはファインダーにユニークな距離表示が付いてます。
それ以降は、距離表示は省略され、LC-A+には、ブライトフレームすら廃止されていますね。
その他LC-A+になった際の違いは、他のサイトにもたくさん書いてあるので、省略。
それにしても、輸入品で1.3万円。正規で2.2万円程度だった頃を知っていると、
現在の価格は高いですね。
シリアルナンバー
上2桁は製造年を表します。
数台をメンテ・修理のために分解しましたが、
キリル文字時代のものが一番きちんとした部品を使用していました。
古いもので、管理の良くないものは内部が劣化していたり、
錆びていたりしますので、信用あるお店での購入をオススメします。
故障
新品の3割が故障している噂されるほど、 たしかに故障が多いです。
ただし、LC-Aの故障の多くは、組み立て精度の問題で、
ネジが外れて・部品がずれて、不具合を起こすといった場合がほとんどのようです。
一方、電気系が不調というのはめったに聞きません(半田が取れたなどは良くありますが)。
一度分解して、少しでも構造を把握した方は分かるでしょうが、
どうも品質上、問題のある箇所が散見される。
また、どこか一つぐらいはネジが緩んでいるものです。
特に、巻き上げ&カウンター辺りはとても繊細です。
ちなみに、主な不具合は以下だと思います。
○シャッターボタンが押せない
○シャッターが切れてない
○巻き上げダイアルが動かない
○巻き上げダイアルが止まらない
○ファインダー内左ランプが付かない
○カウンターが動かない、復元しない
自分で調整・修理したほうがいい場所
場所によって・故障部によって違うでしょうが、
ちょっと修理を依頼するだけで、5千円も1万円も修理代が掛かります。
ただし、前項にあるように、ネジが外れただけというケースが非常に多い。
LC-Aは日本の60年代のカメラがそうであるように、
内部の多くがメカニカルな部品を使用してるため、素人でも直せる部分も結構あります。
○レンズカバー部
誰でも、安全に分解できるのがレンズカバー部。
ここでは、スライドレバー、F値レバー、距離計レバー、レンズの押さえ等が調整でき、
ネジの緩みや錆びをメンテできる。
なお、ボリュームねじは触らないように。
○シャッターストローク
詳しくは分かりませんが、私がつかった3台のどれも、ストロークが一番深く調整されていました。
LC-Aはストロークが深いとよく耳にしますが、実は調整できます。
軍艦部を外し、シャッターボタンの内部のネジがその調整部になります。
バッテリー表示ランプが付かない程度に浅くすると、リズムよくシャッターが切れます。
○カウンター表示部
ちょっと難易度が高いですが、カウンター&巻上げ機構が非常に繊細で、
故障しやす箇所だと思う。。
ここの各種バネ部が外れていることが多く、諸々の故障の原因になっています。
カウンターが動かない場合は、上から見て左下の調整ネジでテンションを変えられます。
カウンター自動復元部分もその構造上よく不具合を起こしやすい。
修理方法
数年前、どこかのサイトでLC-Aの修理について、まとめているページがあった。
現在はもう無いようですが、皆さんに役立てばいいなと思います。
○シャッター音だけで開閉しない。(電源供給不良)
・プラス電池接片圧が弱い→接片を起こす。
・電池液漏れで電池接片電通不良→接片の汚れを清掃。
コードまで腐食している場合はコードを交換する。
・上カバーを外すと見える電源スイッチ汚れ、または接触不良。
○シャッター音だけで開閉しない。(シャッター不良)
・シャッター基板の汚れと基板に接触するスイッチ接片の汚れ。
・AEマグネットゴミ、汚れで吸着せず。
・各部コードはずれか半田付け不良。
・トリガースイッチ接触不良か汚れ、またはタイミングずれ。
・ICなどの電子部品不良。
○シャッター音もしないし切れもしない。
・シャッター錆び、汚れ、グリス不足で作動不良。
○調子よくシャッター作動していたと思ったら急に、音だけしてシャッター羽根開閉しない。
置いておくとまた、調子良く作動する。これを繰り返す。
・フレキシブル基板と電気基板の接触不良。
→赤色塗料で塗ってあるビスを外す。反り返って本来の役目をしていないフレキ押さえを、
ひっくり返して取り付けることにより接触が平均になるようにする。
○レリーズボタン深い。
・上カバーを外し、レリーズボタン内のビスで調整。
○露出不良
・前カバーを外し、カメラ正面から見て、いくつか並んだボリュームの内、
右端(左の誤り!?)のボリュームを左回転するとオーバーになり、右回転するとアンダーになる。
○ファインダー内距離表示位置ずれ
・フイルムレールの所に小さい丸いシールがあるのをはがし、
奥に見えるビスを回して調整。
○フラッシュ発光不良
・上カバーフラッシュ、シュー下の接片接触不良か汚れ。
シャッターシンクロスイッチ接片接触不良。
同調不良はシャッターシンクロスイッチのタイミングずれ




